貿易実務ってどんな仕事?


海外にかかわる仕事を調べると出てくる「貿易実務」「貿易事務」という仕事。
求人サイトでは未経験者歓迎!として募集されていることも多くあります。

そもそも、貿易実務ってどんなお仕事でしょうか?

私なら
「商品を輸出入するために、船積みの手配や必要な書類を準備すること」
と答えます。

はい、簡単そうですね。

しかし、『必要な書類を準備する』が場合によっては大変な作業に変貌することがあります。一口に書類と言ってもたくさんあるからです。

貿易業務に対するイメージ

配属先が決まった時の私の反応はこんな感じでした。↓↓

「貿易?日本から海外に荷物送ったりするお仕事でしょ?
 あ、海外の得意先と英語でメールするのか!わくわく!」

うん。。あながち間違ってないんですけどね。

正直に言います。甘く見ていました。

単に「海外に送る」って言っても、国内の宅配便みたいに送り状を貼って「ばいばーい!」では済まなかったのです。

国内輸送と国際輸送の違い

出荷方法の1つとして国際宅配便(クーリエ)というものがあります。
これは国内の宅配便業者さん同様、業者さんに持ち込み、送り状に必要事項を書いて荷物をあずけることで指定先まで配達してくれるサービスです。

この説明だと「なぁ~んだ、国内と一緒じゃん!」って思われるかもしれません。しかし、1つだけ大きな違いがあります。

それは「通関」です。

通関とは?

海外旅行をしたときに空港で出入国審査税関検査を通った経験はありませんか?

パスポートやビザ、搭乗券を見せたり、税関への申告書を記入したり…。

まさにこれです。

貨物も人間と同様に、出国時と入国時に貨物の詳細を税関に申告し、税関から輸出入の許可をもらう必要があります。これが通関です。

人間であれば、あらかじめパスポートを取得して、審査時に見せますよね。

貨物の場合、それがインボイスやパッキングリストです。
そのほかにも必要に応じて商品を説明できる書類を提出しなければいけません。

それらの書類を準備するのが貿易実務のメインのお仕事です。
※通関自体は通関業者さんのお仕事です。

具体的な仕事や必要書類については、随時ご紹介していきたいと思います。

貿易実務に必要な英語力は?

貿易実務の仕事をするにあたって、英語は話せなくても大丈夫です。

英語の書類を作成したり、顧客に英文メールを送ることはあるので、辞書を引きながら英語を作成できるレベルであれば十分です。

もちろん、英語力が高ければ高いほど重宝されます。ですが、必須ではありません。


貿易実務をする上での心構え

私の場合、手間がかかる書類でも必要であれば準備することは苦ではありません。
他部署から突然の発送の依頼が来ても、二つ返事で引き受けます。

ただ、ひとつだけ言わせてください。

隣の県に発送するノリで、海外へ発送できるとは思わないで!!

貨物内容次第では、各省庁の許可書が必要な場合もありますので、1日では準備できないこともあります。

急ぎだから今日発送して!と言われても、貨物次第では無理なものは無理なんです…。ごめんなさい。

輸出入は時間に余裕を持つように心がけてくださいね。


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