EPAを利用するために品目別の原産地基準を調べたよ!
でも、CTHとかCTSHとか書いてあって、なんのことかわからない!
今回は関税分類変更基準についてのお話です。
関税分類変更基準(CTCルール)とは?
関税分類変更基準はCTCルール(Change in Tariff Classification)と呼ばれています。ざっくり言うと、
外国産の原材料を使って、日本国内でめっちゃ手を加えて新しいモノを作ったよ!
という場合に基準クリアとなります。
では、めっちゃ手を加えたよ!というのはどのように証明すればいいのでしょうか?
高度な技術を使ったうんぬんを説明しても、専門家でないとわかりませんし、感覚的な基準になってしまいます。
そこで絶対的基準として用いられるのが、HSコードです。
HSコードは国際的ルールとして品目ごとに定められています。
品目によってコードが定められているので、コードが違えば別モノということになります。
そのため、このHSコードを基準とすることができるのです。
3種類のCTCルール(CC/CTH/CTSH)
基準となるHSコードですが、必ずしも6ケタがチェックされるわけではありません。何ケタをチェックするのかを示したのがCC・CTH・CTSHという3種類の基準です。
これらの基準を説明する前に、ちょっと覚えてほしいのが、HSコードの桁の呼び方です。
HSコードの桁の呼び方
類:上2ケタのこと
項:上4ケタのこと
号:上6ケタのこと
これを踏まえた上で、基準をみていきましょう。
CC基準とは
CCとはChange in Chapterの頭文字です。Chapter、つまり「類」の変更です。
類とはHSコードの最初の2ケタですね。
原材料のHSコードと完成品のHSコードの最初の2ケタが違っていれば基準クリアです。
CTH 基準とは
CTHはChange in Tariff Headingのことです。Tariff Heading、つまり「項」の変更です。
項はHSコードの最初の4ケタです。
原材料のHSコードと完成品のHSコードの最初の4ケタが違っていれば基準クリアです。
CTSH基準とは
CTSH はChange in Tariff Sub Headingの略です。Tariff Sub Heading、つまり「号」の変更です。
号はHSコードの6ケタを指します。
原材料と完成品のHSコード6ケタが違うものであれば基準クリアです。
CTC3種類の中で一番基準がゆるいものです。
まとめ
原産地規則でCから始まる基準は「材料と完成品のHSコードをチェックするやつね」と思ってください。その上で、何ケタをチェックしなければいけないのかを調べてみてください。
この基準はあくまでも海外製の材料に対してのチェックとなります。
EPA基準で日本製であるとメーカーが証明している材料であれば、同じHSコードでも大丈夫です。
反対に、外国製材料のうち、1つでも同じHSコードのものを使っていたらアウトです。
…が、De minimus規定やAccumulation規定を使えば、セーフにできる可能性もあります。
これらの救済規定に賭けてみましょう!