皆さん!正しい輸入申告してますか!?
「あたりまえじゃん!」
なんて思っている方、ちょっと待ってください。
質問の仕方を変えます。
「正しく評価加算申告をしていますか?」
評価?と思った方は要注意です。税関の事後調査があったときに、指摘されてしまいますよ?
「事後調査ってなんだろ?」と思われ方は、この記事を要チェックです。
事後調査とは?
数年に1度税関さんが、輸入を取り扱っている事業者を訪ねて、貿易書類や経理書類と輸入申告額を照らし合わせて、申告漏れの案件がないかなどをチェックすることです。
事後調査の流れ
事前電話
税関さんからお電話かかってきたら、それが始まりの合図です。税関さんからいきなり電話が来るのでびっくりするかもしれませんが、悪いことをしていなければ大丈夫です(笑)
前回の事後調査の担当者が在籍していれば、その人につないでほしいと言われます。異動していれば、後任につなぎましょう。
この電話で、日程が決まります。「明日伺います!」ということはなく、2か月後ぐらいの日程が設定されるのでご安心ください。
日程が決まったら、逃げたくなる気持ちはわかりますが、よほどの事情がない限り、有給休暇は避けましょう。
正式な依頼書
電話のあった日から、ほどなくして正式な文書が届きます。その文書には日程、来社する税関職員の人数、調査対象の期間などが書かれています。
~前日
手紙で指定された該当期間の書類をそろえます。
税関さんの作業用の会議室を1部屋用意し、その部屋に事前に書類を運んでおきましょう。
場合によってはパソコンも必要になります。
当日
当日は簡単なあいさつのあと、早速作業を始められます。会議室に税関さんだけを残して、事業者側は普通に職場で仕事をすることができます。もし、事業者側に聞きたいことなど用事があれば、電話で呼ばれますので、その時に対応するくらいです。デスクの内線番号を伝えておけば、内線で呼んでもらえます。まあ、税関さんから内線がかかってくるなんてびっくりしますけどね!最終日には慣れます!
数日にわたり、会議室にこもって書類を隅から隅までチェックされます。
最終日
調査対象となった期間が長ければ、来社する日程ではすべての確認が終わらないことがあります。最終日には税関さんが疑問をもった案件を列挙していき、事業者側にそれらについて、後日メールなどで回答をするよう宿題を与えます。調査日数を延長することはないようです。
ちなみに、接待やお土産は不要です。相手は公務員なので、受け取れば賄賂扱いになってしまうんですね。このあたりはキッチリされていますので、下手な気を遣わないようにしましょう。
修正申告・納税
宿題を調査した結果、申告漏れがあれば修正申告をすることになります。よほどのことがない限り、無申告だったということはないでしょう。評価加算申告漏れだったり、間違ったHSコードで安い関税率で申告してしまったり、というところかと思います。悪意がなければ、過少申告加算税と延滞税を払うだけで済みます。
万一、故意に行っていたことであれば、いわゆる脱税であり、重加算税が適用されます。新聞沙汰になっても文句は言えません。
まとめ
今回は税関による事後調査の流れについて説明しました。
悪いことさえしていなければ、何もびくびくする必要はありません。
普段から正しく輸入申告を行いましょう。