クーリエ業者の選び方

これまでに何度かまじめにクーリエ各社のサービスの内容を比較したり、見積もりを取ったりしてきました。

各社の営業さんのお話からいろいろお話をいただきますが、それらを丸呑みにするのではなく、同重量・同内容物の貨物を、同時に発送して輸送テストをしてみたこともあります。すると、いろいろおもしろいことが見えてきます。

今回はクーリエ業者の選び方について2つのポイントをご紹介します。


ポイント1: コスト



コストと言っても、運賃だけではありません。最初に目につく運賃がいくら安くても燃油サーチャージ率が高かったり、細かい手数料が別途請求されたりしては元も子もありません。必ず輸送にかかるすべての料金を確認してください。

とはいえ、いくらサービスが良くても値段が割に合わなければ利用できません。企業であれば、値段交渉を行うことができますので、クーリエ業者さんに問い合わせてみてください。

すると、クーリエ業者の営業さんが正規料金より少し割り引いた料金を持ってきてくれます。ここからが交渉の始まりです。値下げ交渉のパターンは2つあります。

1. 全体的に値下げを依頼する

2. 地域を絞って、値下げ依頼をする

世界各国に均等に発送する会社であれば、1がいいと思います。この場合はあまり値下げができないかと思います。

一方、2のほうは結構、交渉ができます。

たとえば、

「ウチはアフリカにはほとんど送らないので、アフリカ地域向けは正規料金でもいいので、香港向けをもう少し下げれませんか?」

といった感じです。
クーリエ業者の会社の方針で、エリアごとの値下げができないこともありますが、聞いてくれるところもありますので、チャレンジしてみてください。

しかし、①の場合でも②の場合でも条件が付くことがあります。

例)1か月あたり○○万円以上の利用
  1か月あたり○○件以上の利用   など

料金を値切るほど条件が厳しくなりやすいのですが、この条件の緩和の交渉も可能なときがありますので、あきらめないでください。


ポイント2: 日本のどこの空港から発つか?



「最短で集荷日の翌朝到着!」という広告を目にすることはありませんか?これは嘘ではありません。が、集荷地と仕向け地次第というところがあります。

配達日数を考えるにあたって、大事なポイントは「どこの空港から発つか?」ということです。


たとえば、愛知県の会社が貨物をアメリカへ発送するとします。

クーリエ業者A社は成田空港から出発します。
クーリエ業者B社は関西国際空港から出発します。
クーリエ業者C社は中部国際空港から出発します。

では、集荷日当日に日本から飛び立つことができるのはどこでしょうか?

答えはC社ですね。


A社とB社はそれぞれの空港までの配送、すなわち日本国内の運送にどうしても1日必要になります。一方、C社は昼に集荷して、その日の夜に空港に到着させて、飛行機に乗せることが可能になります。日本国内での輸送時間というのは配達日数を考慮する上で、案外重要になります。経由国数の差もありますが、大手業者であれば日本を発ってからの経過はほとんど同じです。

成田空港に近い集荷地であれば、この点は考える必要がありません。

しかし、中部地方であれば中部国際空港から、関西地方であれば関西国際空港から出発できる業者が、一番短い日数で配達できる可能性が高いです。
ぜひ調べてみてください。


まとめ



出発空港に着目される方は少ないかと思います。ただ、出発空港を考えると配達日数も予想できます。「安くて早い」業者を選ぶポイントとして、参考にしてみてください。

また、新しい仕向け地に定期的に送るということであれば、輸送テストを行ってみることも大切です。発送側と受け取り側それぞれで貨物の追跡が取りやすいかなどを調べることができるのでおすすめです。

ぜひ、利用しやすい業者を見つけてくださいね。