燃油サーチャージとは?



JALとANAが本日、2月1日以降に発券される航空券に燃油サーチャージが適用されるよう改定を行いました。私はむしろ今まで適用されていなかったことに驚きました。
クーリエのサーチャージはたまにチェックしているのですが、旅客便に関しては気にしていませんでした。まだまだ勉強不足です。。

今回は燃油サーチャージについてです。

燃油サーチャージとは?

「燃油サーチャージ」「燃料サーチャージ」「燃油特別付加運賃」「燃料油価格変動調整金」「Fuel Surcharge」などたくさんの呼び方があります。
この記事では燃油サーチャージで統一させていただきます。

燃油サーチャージとは、灯油・軽油・重油などの燃料の価格変動に合わせて、運賃とは別で請求される料金です。

運送にかかわるコストは企業がそれぞれ設定し、ある程度の期間はそれを維持させることができます。
このコストに利益を加味した料金が「運賃」です。
しかし、原油価格の大きな変動は企業の力でどうにかできるようなものではありません。
もちろん、ある程度の値上がりは運賃で吸収できるように設定されていることでしょう。
しかし、一定以上の値上がりをしてしまった場合には損益が出てしまいます。
だからといって、あらかじめ想定できるMAXの原油価格を考慮して運賃を設定してしまうと運送料金が高額になってしまいます。
これでは利用者にも良いことはありませんね。

そのため、基本である「運賃」に加えて原油が高騰した時のみ、その原油高騰分のコストだけを別途請求する仕組みを取っています。
この別途請求される価格が「燃油サーチャージ」です。
この仕組みにより、原油価格が低いときは、燃料サーチャージを請求しない、もしくは低い金額や割合を設定し、値上がり時は、それに応じた高い価格を請求することで、基本料金である「運賃」を変えずに、必要なコストのみ請求することが可能になります。

今月の貨物便のサーチャージはどうなっているの?

貨物便でJAL便を使うこともあるので、乙仲さんに確認してみました。
ちなみに、1月までは燃油サーチャージとは請求されていませんでした。

では、2月からはというと・・・

今のところ、請求なし のようです。

運賃の値上がりもありませんでした。
もともとの運賃でカバーできる範囲だったようです。

ちなみに、JALとANAの旅客便の燃油サーチャージは2カ月間の平均燃油価格を目安にしているようですが、貨物便の場合は1か月ごとに見直しているそうです。もしかしたら、この目安にする期間の差もあったのかもしれませんね。

今後の価格はどうなるの??

2016年11月にOPECが総会で原油の減産を正式合意に至りました。原油が減産になる一方で、新興国での経済発展により原油の需要増加も見込まれます。

「じゃあ、原油価格が高騰しちゃうの!?」

いいえ。北米のシェールオイルの生産次第では、価格の急騰は避けることはできるはずです。結局はアメリカの出方次第でしょう。

とはいえ、しばらくは燃油サーチャージに留意する必要があるのは間違いないでしょう。

今後の原油価格は要チェック!!